中国語を学び始めると、「発音が難しい」「漢字が多い」といった言語そのものの特徴だけでなく、その言葉が使われている国や地域の文化、暮らし、価値観にも自然と興味が湧いてきますよね。言葉は文化と切り離せない存在だからこそ、その背景を知ることで学習の楽しさは何倍にも広がります。
CCレッスンでは、そんな中国語学習をより身近に、よりリアルに感じていただくため、所属講師がさまざまなテーマについて語る動画シリーズをお届けしています。
今回は、CCレッスンの人気講師であるシャイニ先生が、自身の出身地である四川省・成都について語った内容をもとに、動画のポイントをわかりやすく解説していきます。
「パンダと美食の街」四川成都とはどんなとこ

シャイニ先生の出身地である四川省は、中国の南西部に位置する地域です。
山や川など自然が豊かで、古くから独自の文化が育まれてきました。
その省都である成都は、歴史・自然・都市機能、そしてグルメがバランスよく融合した、中国でも屈指の住みやすい都市として知られています。
四川と聞いて、まず思い浮かぶのがパンダという方も多いでしょう。
成都周辺にはパンダ保護研究施設があり、世界中から多くの観光客が訪れます。
のんびりと笹を食べたり、寝転んだりするパンダの姿は、多くの人を癒やしてきました。
また、四川は「美食の都」と呼ばれるほど、食文化が非常に豊かな地域でもあります。
シャイニ先生自身も「四川には本当においしい食べ物がたくさんある」と語っており、成都の魅力を語るうえでグルメは欠かせない要素です。
ここで、動画内でも紹介されていた簡単な中国語を一つご紹介しましょう。
中国語で「おいしい」は、「好吃(hǎo chī/ハオチー)」と言います。
料理を食べたときにとてもよく使われる表現で、四川成都の食文化を表す言葉としても、まさにぴったりだといえるでしょう。
四川グルメを代表する料理とローカルスイーツ

四川料理の最大の特徴は、唐辛子の「辣(辛い)」と、花椒(ホアジャオ)の「麻(しびれる)」を組み合わせた「麻辣(マーラー)」の味わいです。
ただ辛いだけではなく、香り・刺激・深いコクが合わさった独特のおいしさが、多くの人を魅了しています。
四川の定番屋台グルメ「鉢鉢鶏」
成都を代表するローカルグルメとして、ぜひ知っておきたいのが「鉢鉢鶏(bō bō jī/ボーボージー)」です。
串に刺した鶏肉やさまざまな具材を、麻辣の効いた冷たいタレに浸して食べる料理で、成都では非常にポピュラーな存在です。
具材には、しっとりと茹でた鶏肉のほか、きゅうりやじゃがいも、レンコンなどの野菜、練り物なども使われます。
一本ずつ竹串に刺して提供されるため、屋台では好きな具材を選びながら少しずつ味わえるのが魅力です。
熱々で楽しむ「串串香」
「鉢鉢鶏」と並んで成都の街でよく見かけるのが、「串串香(chuàn chuàn xiāng/チュアンチュアンシャン)」です。
長い竹串に肉や野菜、練り物などを刺し、煮えたぎる麻辣の火鍋スープで煮て食べる、四川発祥の庶民的な料理です。
串串香は「小火鍋」とも呼ばれ、具材を一本ずつ鍋に入れて楽しむスタイルが特徴。
鉢鉢鶏と似て見えますが、鉢鉢鶏が冷たい料理なのに対し、串串香は熱々の鍋料理という点が大きな違いです。
やみつき必至の麺料理「酸辣粉」
四川の重慶エリアの屋台グルメとして高い人気を誇るのが、「酸辣粉(suān là fěn/サンラーフン)」です。
「酸っぱい・辛い・しびれる」を一度に楽しめる極太春雨麺料理で、強いインパクトがありながらも、つい箸が止まらなくなる中毒性があります。
シャイニ先生も「大好きな食べ物!」と語っており、現地で味わう酸辣粉は、香りやコクが格別なのだそうです。
四川グルメの王道「火鍋」は外せない
四川グルメを語るうえで、絶対に外せない料理が「火鍋(huǒ guō/フオグオ)」です。
中でも四川の火鍋は、唐辛子と花椒をたっぷり使った刺激的な味わいが特徴。
シャイニ先生は「成都の火鍋が一番おいしい!」と太鼓判を押しています。
日本でも火鍋専門店は増えていますが、成都で食べる火鍋は香りや奥行きがまったく違うそう。
ぜひ現地で、本場の味を体験してみてほしい一品ですね。
屋台で楽しむ四川スイーツ
四川の魅力は辛い料理だけではありません。
屋台では、甘くてさっぱりしたスイーツも数多く楽しめます。
代表的なのが、「冰粉(bīng fěn/ビンフェン)」。
日本の寒天と似た、ぷるぷるとした透明なゼリー状のデザートで、火鍋や麻辣料理のあとにぴったりの口直しです。
黒蜜のほか、レーズンやスイカなど季節の果物などトッピングの種類も豊富で、屋台ごとの違いを楽しめます。
また、きな粉をまぶした餅菓子のような「三大炮(sān dà pào/サンダーパオ)」も紹介されていました。
調理時に「パン、パン、パン」と音を立てるパフォーマンスが特徴で、香ばしいきな粉と甘いシロップの素朴でやさしい甘さが魅力です。
どちらも、成都を訪れたら、ぜひ一度味わっていただきたいおすすめスイーツですよ。
成都のおすすめ観光スポット

春熙路と太古里
成都を代表する繁華街が、「春熙路(Chūn Xī Lù/チュンシールー)」
百貨店やブランドショップ、飲食店が立ち並び、地元の若者から観光客まで、常に多くの人でにぎわっています。
そのすぐ近くにある「太古里(Tài gǔ lǐ/タイグーリー)」は、歴史的建造物とモダンな建築が融合したおしゃれなエリア。
写真映えするスポットが多く、散策や撮影を楽しむ人の姿も多く見られます。
インフルエンサーや有名人に偶然出会えることもあるそうで、成都の“今”を体感できる象徴的なスポットといえるでしょう。
三国志の世界を感じる「武侯祠」と「錦里」
歴史好き、特に「三国志」ファンならぜひ訪れたいのが、成都を代表する歴史スポット「武侯祠(Wǔ hóu cí/ウーホウツゥ)」です。
武侯祠は、三国志に登場する劉備(りゅうび)と、その軍師・宰相であった諸葛亮(しょかつりょう)を祀る史跡として知られています。
その隣にある三国志時代の街並みを再現したレトロな古街が、「錦里(Jǐn lǐ/ジンリー)」です。
四川ならではの屋台グルメや食べ歩きフード、土産物店も立ち並び、歩いているだけで成都のローカルな雰囲気を存分に味わうことができます。
中国語は一つじゃない?標準語と方言の世界

動画の後半では、中国語の方言についても触れられています。
私たちが学んでいる標準語は「普通話」ですが、中国には数えきれないほどの方言が存在します。
その数は、ネイティブであるシャイニ先生でも正確にはわからないほどなのだとか。
代表的な方言を3つ紹介しましょう。
東北方言の「东北话」
「东北话(Dōng běi huà/ドンベイフア)」は、中国東北地方で話されている方言で、寒さの厳しい地域ならではの、豪快でストレートな話し方が特徴です。
性格も明るく豪快な人が多いといわれ、中国国内でも人気のある方言です。
広東語の「广东话」
「广东话(Guǎng dōng huà/グアンドンフア)」は、 中国南部や香港など海に近い地域で使われている方言です。
標準語とは発音や語彙が大きく異なり、別の言語のように感じることもあります。
上海語の「上海话」
「上海话(Shàng hǎi huà/シャンハイフア)」は、上海周辺で話されている方言で、同じ漢字を使っていても発音が大きく異なります。
ビジネスの場面で耳にする機会も多く、興味を持つ学習者も少なくありません。
ちなみに、シャイニ先生が最も詳しいのは、「四川话(Sì chuān huà/スーチュアンフア)」だそうです。
普通話とは発音やイントネーションが異なり、地域文化と深く結びついた、表現力豊かな言葉です。
「四川话をもっと知りたい」「現地の感覚で会話してみたい」と感じた方は、ぜひシャイニ先生のレッスンをチェックしてみてください。
まとめ|文化を知ることで中国語学習はもっと楽しくなる
今回は、CCレッスンの人気講師・シャイニ先生が語る四川成都の魅力を、観光・グルメ・方言という3つの視点からまとめて紹介しました。
四川成都は、パンダや火鍋といったわかりやすい魅力だけでなく、奥深い食文化や歴史、そして多様な言語文化を持つ地域です。
こうした背景を知ることで、中国語学習はより立体的で楽しいものになるでしょう。
CCレッスンでは、シャイニ先生のように現地出身の講師から、中国語だけでなく文化や考え方も一緒に学ぶことができます。
「教科書だけでは物足りない」「もっとリアルな中国語を知りたい」という方は、ぜひCCレッスンをチェックしてみてください!


