【中国語の歴史】漢字の起源から簡体字まで!進化の過程と日本への影響

【中国語の歴史】漢字の起源から簡体字まで!進化の過程と日本への影響

「漢字はいつ、どこで生まれたの?」
「中国語が日本語や近隣諸国の文化にどんな影響を与えたのか知りたい!」

私たちが日常的に使っている「漢字」は、世界でも類を見ないほど長い歴史を持つ文字体系です。その起源を辿れば、数千年前の古代中国まで遡ります。中国語は長い年月をかけて、音声も形もダイナミックに変化し続けてきました。

特に日本人にとって、中国語の歴史を学ぶことは、自分たちの言語や文化の根源を探る旅でもあります。ひらがなやカタカナも、元を辿れば中国語の歴史の一部だからです。

こちらの記事では、メインテーマである「中国語の歴史」を軸に、最古の文字である甲骨文字から、激動の近代化、そして現代の簡体字に至るまでの進化、さらには周辺文化への影響まで徹底解説します。

目次

【中国語】漢字の起源:古代の神秘「甲骨文字」

現存する最も古い体系的な中国文字は、商(殷)時代の甲骨文字で、約3300年以上前の遺物として確認されています。

甲骨文字(jiǎ gǔ wén)の誕生

当時、文字は神との対話、つまり「占い」のために使われていました。亀の甲羅や牛の肩甲骨に鋭い道具で刻まれたことから、甲骨文(jiǎ gǔ wén|ジャァグゥウェン)と呼ばれます。

時代文字の名称特徴
商(殷)代甲骨文亀の甲羅などに刻まれた、絵に近い象形文字
周代金文青銅器に鋳込まれた文字。装飾性が高い
秦代小篆秦の始皇帝が文字を統一。印鑑の書体に似ている

驚くべきことに、甲骨文字はすでに成熟した古代の文字体系でした。後世の分類(象形・指事・会意・形声など)で見ると、多様な作字の方法がすでに見られ、漢字の発展過程の重要な段階を示しています。

現代の私たちが「山」や「川」という漢字を見て形を想像できるのは、この古代の起源が脈々と受け継がれている証拠です。

【中国語】歴史的な進化:古典から現代語へ

中国語は時代と共に、書き言葉である「文言(wén yán|ウェンイェン)」と、話し言葉である「白話(bái huà|バイフア)」の二重構造を歩んできました。

文言と白話運動

長い間、正式な文献は漢文(文言文)で書かれてきましたが、一般の人々の話し言葉とは乖離していきました。

20世紀初頭、魯迅(lǔ xùn|ルゥシュン)などの知識人が話し言葉に基づいた書き言葉(白話文)を推進しました。

これは現代中国語の標準的な文章(白話文)の基盤作りに大きく影響した動きです。

簡体字(jiǎn tǐ zì)の導入

中華人民共和国は1950年代以降、識字率向上のため多くの漢字を簡略化した簡体字を導入しました。

この簡体字は中国本土やシンガポールで主に使われ、台湾や香港では繁体字が現在も広く使われています。

※日本や他地域でも慣用的な簡体字利用があります。

【中国語】歴史を伝える重要文献

【中国語】歴史的な進化:古典から現代語へ

中国語の歴史を語る上で欠かせないのが、数千年分の知恵を蓄積した文献の存在です。

辞書の元祖「説文解字」

後漢時代の許慎(xǔ shèn|シューシェン)による『説文解字』は、現存する最古級の部首整理形式の字書で、漢字の構造について体系的な分析が行われました。

この文献があったからこそ、私たちは2000年前の漢字の意味を正確に理解することができます。

文学と哲学の力

『論語』などの儒教の教え、李白や杜甫に代表される唐詩、そして『三国志』などの古典小説。

これらは単なる文学作品ではなく、その時代の中国語の語彙や文法を固定し、後世に伝える役割を果たしました。

【中国語】文化的影響:漢字文化圏と日本

中国語はアジア全体の共通語(リンガ・フランカ)として、近隣諸国に強烈な文化的影響を及ぼしました。

日本における「和製漢語」の逆輸入

古代、日本は中国から漢字を輸入し、万葉仮名を経て「ひらがな」「カタカナ」を作りました。

面白いのは近代の動きです。明治時代、日本人が欧米の概念を翻訳するために作った言葉(社会、経済、哲学など)は、中国へ「逆輸入」され、現代の中国語として定着しています。

これを和製漢語(Hézhì Hànyǔ|ヘェジーハンユー)と呼びます。

周辺諸国への広がり

かつてベトナムや朝鮮半島でも漢字が使われていました。現在、ベトナム語や韓国語の語彙の約60〜70%が「漢字語」に由来すると言われています(推計では30%台〜70%前後まで幅があるとする資料もあり)。

文字としての漢字は使われなくなっても、言葉の歴史の中には中国語の遺伝子が深く刻まれているのです。

【中国語】歴史学習を深めるコツ

【中国語】まずは「発音・ピンイン」特化の教材から

言語の歴史を学ぶことは、単なる「暗記」ではありません。「なぜこの漢字はこの形なのか?」という疑問を持つことが、最強の学習法になります。

部首(bù shǒu)の背景を知る

例えば、「さんずい」が付く漢字は水に関係し、「しんにょう」が付く漢字は道や歩くことに関係します。

こうした部首の歴史的な意味を知ることで、初めて見る単語でも意味を推測できるようになります。

これは漢字を知っている日本人にしかできない、歴史を活かしたショートカット学習法です。

まとめ

こちらの記事では「中国語の歴史」をテーマに、起源から現代の簡体字、そして文化的影響までを解説しました。最後に重要なポイントを復習しましょう。

  • 漢字の起源は約3300年前の「甲骨文字」にあり、占いに使われていた
  • 始皇帝による文字統一や、近代の簡体字導入など、政治が文字の歴史を動かしてきた
  • 日本は漢字を輸入するだけでなく、近代には翻訳語を中国へ逆輸入した
  • 部首などの背景を知ることで、漢字学習の効率は劇的に上がる

数千年の歴史を持つ中国語を学ぶことは、人類の英知の積み重ねを辿ることでもあります。次に漢字を書くときは、その一画一画に込められた古代からの物語に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

監修者:Fei
中国北京市出身。北京首都師範大学卒業、筑波大学大学院修了。
指導歴15年、「美しい中国語」を届ける人気講師として幅広く支持されている。
HSK公式単語アプリのナレーターを務め、2025年大阪万博中国パビリオンで日中バイリンガル司会を担当。YouTubeでは今どき中国語「フェイ先生の声日記」を発信中。

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