「中国語の単語ってどう覚えればいいの?」 そう感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、日本人は「漢字の意味がわかる」という最強のアドバンテージを持っていますが、一方で「音と意味が一致しない」という特有の壁にぶつかりやすいのも事実です。
こちらの記事では、メインテーマである「中国語の単語」を軸に、単語の種類や基本の覚え方はもちろん、数字やピンイン、発音との密接な関係まで、初心者が最短で語彙力を高めるための攻略法をわかりやすく整理していきます。
【中国語】単語学習は何から始めればいい?

中国語の単語を学び始める前に、まずは「どの漢字の、どの言葉」をターゲットにするかを整理しましょう。
学習のメインは共通語の「普通話」
中国語には多くの方言がありますが、私たちが学習すべき単語は「普通話(北京語をベースとした共通語)」です。
日本語を学ぶ外国人を想像するとイメージが付きやすいですが、関西弁と標準語のどちらを先に学ぶべきかと聞かれた場合、まずは「標準語から」と伝えるでしょう。
地域ごとの方言単語よりも、まずは世界中で通じる普通話のボキャブラリーを優先するのが無難なのです。
「簡体字」と「繁体字」の違いを知る
中国語の単語には、大きく分けて2種類の漢字が存在します。
- 簡体字:中国本土やシンガポールで使用される、画数を簡略化した漢字
- 繁体字:台湾や香港などで使われる、伝統的な画数の多い漢字
いわゆる一般的に広く使われている「中国語」を指すのは、この場合「簡体字」となります。
ただし、文化的背景も考慮する必要があり、場合によっては相手を傷つけてしまうケースも考えられるので、あくまでも自分目線どちらを学ぶかを考える際は、一旦は広く使われている「簡体字」を学ぶ、と覚えて置くと良いでしょう。
外来語の単語はすべて「当て字」
カタカナがない中国語では、外来語もすべて漢字の単語に置き換わります。
例:
- ケンタッキー(肯德基)
- スターバックス(星巴克)
繰り返しとなりますが、全て「漢字」で完結させるのが基本となるので、その点頭の切り替えが必要となります。
「マクドナルド」が「麦当劳(マイダンラオ)」になるように、音から推測する遊び心も単語攻略のコツですね。
【中国語】基本の単語学習のやり方

闇雲に単語帳をめくるのではなく、まずは「どのくらいの数」を「どう覚えるか」の戦略を立てましょう。
目標はHSK1級の「150語」
初心者がまず目指すべき最初のマイルストーンは、世界標準の検定であるHSK1級の必須単語150語です。
この150語を覚えるだけで、基本的な日常生活の意思疎通の土台が完成します。
日本人特有の「同形異義語」の罠
漢字が同じでも、日本語と中国語で意味が全く異なる「偽友(ぎゆう)」には注意が必要です。
- 「手紙」:トイレットペーパー
- 「娘」:お母さん
ご覧の通り、漢字なので何となく「あれか!」と理解し、それを使ってしまうケースが良くありますが、場合によっては問題になるので要注意です。
【中国語】数字を単語として使いこなすコツ

数字は単なるカウントだけでなく、日常生活で最も頻出する「実用単語」の筆頭です。
特に、数字の後に付く「単位(量詞)」をセットで覚えることで、買い物やレストランでの注文がぐっとスムーズになります。
まずは「1〜10」を単語として復習
- 1(yī)
- 2(èr)
- 3(sān)
- 4(sì)
- 5(wǔ)
- 6(liù)
- 7(qī)
- 8(bā)
- 9(jiǔ)
- 10(shí)
知っておきたい必須単位(量詞)一覧
日本語の「〜個」「〜枚」と同じように、中国語でも数える対象によって単位が変わります。まずはこれだけ押さえればOKという4つをピックアップしました。
| 単位(漢字) | 読み(ピンイン) | 数える対象 | 日本語のイメージ |
|---|---|---|---|
| 个 | gè(ガ) | 人、リンゴ、カバン | 〜個、〜人 |
| 张 | zhāng(ジャン) | 紙、テーブル、ベッド | 〜枚、〜卓 |
| 杯 | bēi(ベイ) | コップに入った飲み物 | 〜杯 |
| 只 | zhī(ジー) | 鳥、猫、犬 | 〜匹、〜羽 |
実戦で使える!「数字+単位」の簡単例文
単語はフレーズで覚えるのが鉄則です。そのまま使える短い例文を見てみましょう。
1. 「一個ください」
要一个。(yào yí gè ヤオ イーガ)
※「个」の前の「一」は、声調が変化して「イー」から「イー(上がり調子)」になるのがポイントです。
2. 「チケット二枚(お願いします)」
两张票。(liǎng zhāng piào リャン ジャン ピャオ)
※数を数える時の「2」は「二(èr)」ではなく「两(liǎng)」という単語を使います。これは初心者が必ず通る要注意ポイントです。
3. 「コーヒー一杯」
一杯咖啡。(yì bēi kā fēi イー ベイ カーフェイ)
4. 「あそこに一匹の猫がいます。」
那里有一只猫。(nà lí yǒu yì zhī māo ナーリー ヨウ イー ジー マオ)
【中国語】ピンインと単語を結び付けるコツ

単語を覚える際、綴り(ピンイン)を無視して漢字だけで覚えるのは非常に危険です。ここではおすすめの学習方法をご紹介します。
タイピング(入力)で単語を定着させる
やはり日ごろからどれだけ中国語/ピンインを使えるかが勝負になってきます。
これは中国語に限った話ではないですが、スマホ入力から定着させるのがおすすめです。
やり方:
ピンインを打ち込んで漢字を変換するプロセスを繰り返すことで、音・綴り・意味が脳内でリンクします。
- iPhone:設定の一般>キーボード>新しいキーボードを追加>簡体中国語>拼音QWERTY+手書きをチェック
- Android:設定~各デバイスごとの設定手順を参照
触れる時間を1分でも長くすることで、定着速度が変わってくるでしょう。
同音異義語の聞き分け能力を付ける
中国語には、ピンイン(アルファベット部分)が全く同じ単語が多数存在します。
そのため、「shi」という音だけでも数十の漢字が存在するため、単語は常にフレーズの中で覚えることがおすすめです。
これも中国語に限った話ではないですが、文脈とセットで覚えることですぐに応用まで役立てることができます。
まとめ
こちらの記事では「中国語 単語」をテーマに、種類や覚え方、発音との関係について解説しました。最後に学んだことをベースで、復習していきましょう。
- まずは「簡体字」の「普通話」を150語目標に覚える
- 日本語との「意味のズレ」を楽しみながら攻略する
- 数字は量詞や実用的な読み方とセットで覚える
- 単語は「ピンイン・声調・漢字」を三位一体で記憶する
中国語は、単語を覚えれば覚えるほど、パズルを組み立てるように会話が楽しくなる言語です。 まずは今日、身の回りにある物の名前を辞書で調べ、「これは中国語で何て言うんだろう?」と興味を持つことから始めてみましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

