「漢字は読めるのに、いざとなると言葉が出てこない……」
「ネイティブのような流暢な会話力を身につけるには、何をすればいいの?」
これは、日本人中国語学習者の9割が抱える悩みです。私たちは漢字という強力な武器を持っているため、リーディング(読む力)はすぐに上達します。しかし、その安心感ゆえに「口を動かす練習」がおろそかになりがちです。
中国語を話せるようになるための最短ルートは、机に向かって書くことではなく、「間違ってもいいから声を出す」こととなります。
こちらの記事では、メインテーマである「中国語のスピーキング」を軸に、日本人が陥りやすい罠、ネイティブっぽく聞こえる裏技(つなぎ言葉)、そして独学でも効果抜群のシャドーイング練習法まで徹底解説します。
【中国語】なぜ日本人は「話す」のが苦手なのか?

まず、なぜ「読めるのに話せない」現象が起きるのか、その原因を知ることから始めましょう。
完璧主義の罠とインプット過多
最大の原因は「正しい文法で話さなきゃ」というメンタル的な障壁です。
実際の会話では、多少声調がズレていても、文法が間違っていても、文脈で通じることがほとんどです。
赤ちゃんが文法を気にせず喋り出すように、まずは「知っている単語を並べる」だけで十分会話は成立します。
「音読」不足が決定的な要因
日本では以前「リーディング」と「リスニング」が重要視されてきました。つまり、勉強という言葉を聞くと、自分の口から声を発することに中々行きつきません。
スポーツと同じで、スピーキングは「筋肉のトレーニング」です。毎日5分でも良いので、テキストを声に出して読む「音読」を習慣にするだけで、口から言葉が出るスピードが劇的に変わります。
【中国語】ネイティブっぽく聞こえる「つなぎ言葉」

流暢に話しているように見せるコツがあります。
それは「フィラー(つなぎ言葉)」を使いこなすことです。
会話の間を埋める魔法の単語
言葉に詰まった時、「えーっと……」と日本語で言ってしまうと、相手は現実に引き戻されてしまいます。
中国語のフィラーを使えば、考えている時間も「中国語の会話中」に演出できるのでおすすめです。
| 日本語 | 中国語(ピンイン|読み) | 使いどころ |
|---|---|---|
| あのー、えーっと | 那个(nà ge|ナーガ) | 言葉が出てこない時の万能フレーズ。 |
| それで、そして | 然后(rán hòu|ランホウ) | 話を繋げたい時。「ランホウ、ランホウ…」と繰り返す人も多い。 |
| なんて言うか… | 怎么说呢(zěn me shuō ne|ザンマ シュオー ナ) | 適切な表現を探している時。 |
| 本当?マジで? | 真的吗?(zhēn de ma?|ジェンダ マ?) | とりあえずの相槌として最強。 |
特に「那个(nà ge)」は、ネイティブが一番よく使う言葉です。
会話の合間にこれを挟むだけで、一気にこなれた雰囲気が出ます。
【中国語】独学でできるスピーキング(話す)練習法
留学しなくても、話し相手がいなくても、スピーキング力は伸ばせます。
効果実証済みの2つの方法を見ていきましょう。
① シャドーイング(Shadowing)
まず一番おすすめなのが「シャドーイング」です。
お手本の音声を聞きながら、影(シャドー)のように少し遅れて真似して発音する方法となります。
- メリット:ネイティブのリズム、抑揚、スピードがそのまま身につく。
- やり方:最初はスクリプト(文字)を見ながら、慣れたら音だけを頼りに発声する。
動画のように、まずは短いフレーズから始めてみましょう。「耳で聞く」と「口で出す」を同時に行うため負荷は高いですが、効果は絶大です。
② 瞬間独り言トレーニング
日常生活の動作を、すべて中国語で実況中継する練習です。
- 朝起きたら「我起床了(起きた)」
- 水を飲みながら「我想喝水(水飲みたい)」
- 駅に向かいながら「今天好热(今日は暑いな)」
これなら誰にも聞かれずに練習できますし、言えなかった単語をその場で調べることで、自分だけの「使える単語帳」が出来上がっていきます。
SiriやGoogle翻訳に話しかける
自分の発音が通じるか試したい時は、スマホの音声入力機能を使いましょう。設定を中国語にして話しかけ、正しく文字変換されれば合格です。
最近ではChatGPTやGeminiなどのAIツールでも会話ができたりするので、必ずしも相手が必要なわけではありません。
【中国語】会話(話す)の機会を作るには?

ある程度自信がついたら、対人練習にステップアップしましょう。
やはりしっかりと会話をしていくことが、自分の最終ゴールに近づくためには必須です。
オンラインレッスンやアプリの活用
最近では「HelloTalk」などの言語交換アプリや、格安のオンライン英会話(中国語版)が充実しています。
いきなりフリートークが怖い場合は、「今日はこのフレーズ(例えば:私は〜が好きです)を絶対に一回は使う」と目標を決めて挑むのがおすすめです。
中華街に行ってみる
関東の方は「横浜中華街」にいってみるのもおすすめです。中華街では店員さんが中国語話者の可能性が高く、こちらが中国語で話しかけると、中国語で返してくれます。
また、相手は日本語も理解できるケースがほとんどなので、もし伝わらなくても最悪日本語で話せばコミュニケーションには困りません。
お店で何かを購入する際の会話がまさに練習できるので、ぜひ近くの方はお試しください。
まとめ
こちらの記事では「中国語を話す」をテーマに、スピーキング上達のコツと練習法について解説しました。最後に重要なポイントを復習しましょう。
- 日本人が話せないのは「音読不足」と「間違いへの恐怖」が原因
- 「那个(ナーガ)」などのつなぎ言葉を使うとネイティブっぽくなる
- シャドーイングと独り言は、独学最強のアウトプット法
- Siriなどに話しかけて、発音が通じるかテストしてみる
言葉は、コミュニケーションの道具です。綺麗な発音でなくても、気持ちが伝わればそれは立派な「会話」です。
まずは今日の帰り道、「今天辛苦了(今日もお疲れ様)」と自分に呟くところから始めてみませんか?
会話の基礎となる「ピンイン」に不安がある方は、こちらの記事で基礎を固め直すのが近道です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

