「中国語の勉強を始めたいけれど、文法が難しそう……」と不安に感じていませんか? 実は、中国語の文法は英語や日本語よりもシンプルで合理的です。動詞の活用(過去形や進行形による変化)がなく、名詞に複数形も存在しません。
こちらの記事では、メインテーマである「中国語の文法」を軸に、今日から役立つ基本・数字・ピンイン・発音・単語の攻略法をわかりやすく整理していきます。
初心者向けの記事なので、一緒に0から学んでいきましょう!
中国語文法の基本ルール

中国語の文法において、最も基本的なルールは、単語を並べる「順番」です。日本語のように「〜は」「〜を」といった助詞(てにをは)が存在しないため、単語を置く場所そのものが、その単語の役割を決定します。
詳しく見ていきましょう。
基本は「S(主語)+V(動詞)+O(目的語)」の形
中国語の基本語順は、英語と同じ「誰が・する・何を」の形がベースとなります。日本語と異なるため、ここは特に注意が必要です。
日本語(S+O+V)
私は学校に行く。
英語(S+V+O)
私は行く学校に。
中国語(S+V+O)
私は行く学校に。
ちなみに韓国語は日本語と同じSOVが基本なので、文法的な目線でいえば韓国語の方が覚えやすいのです。
英語よりも純粋なSVO構造が特徴
中国語の面白い点は、英語よりもシンプルなSVO構造という点です。英語にあるような「三単現のs」といった複雑な例外ルールがありません。
要するに、「我(私:S) 喝(飲む:V) 茶(お茶:O)」という配置を守るだけで、正しい文章が成立します。
英語だと私→彼になる場合、"He drinks tea"となりますよね。
動詞の「活用」がない不変のメリット
中国語の最大の特徴は、動詞が一切「語形変化」をしない点です。以下は部分的な一例ですが、頭の片隅に置いておくと理解しやすくなります。
時制の影響を受けない
主語が誰であっても、過去のこと(飲んだ)であっても、動詞「喝」の形は不変です。
完了の表し方
動作の完了を表したい場合は、動詞を変化させるのではなく、後ろに「了(le)」というパーツを添えるだけで完結します。
動詞の変形を覚えなくていいのは、英語で挫折した人にとって最大の救いですね。
【中国語】基本の「肯定・否定・疑問」をマスターする

文法の骨組みを理解したら、次は「基本のパターン」を使いこなせるようにしましょう。
「不」を置くだけのシンプル否定
否定文を作るルールも非常に簡単です。動詞の前に「不(bù)」を挿入するだけで完了します。
- 例文:我不喝茶(私はお茶を飲みません)
先述の例だと「我喝茶」で「私はお茶を飲みます)という意味なので、「不」が入ることで「飲みません」になるということです。
文末に「吗」を添えるだけの疑問文
質問したいときは、文章の最後に「吗(ma)」を付けるだけです。語順を入れ替える必要(英語のDo you…?のような操作)はありません。
- 例文:你喝茶吗?(あなたはお茶を飲みますか?)
今回変わったのは文末に「吗(ma)」を付けるのはもちろん、主語が「あなた」になるので、「我」→「你」に変更する必要があります。
【中国語】数字の規則性と文法的な役割

数字は文法の「最小単位」として、日付や時間、買い物の表現に直結する重要な要素です。
1〜10は日本人目線「簡単」
数字に関しては日本人目線理解しやすい項目となります。理由は2つあって、1つ目が日本語の漢字と見た目が一致している点。もう1点が麻雀を遊んだことがある方は既に使ったことがあるという点です。
以下は1~10のリストですが、「イー、アー、サン、スー」と繰り返し声に出して覚えましょう。
- 1:一(yī / イー)
- 2:二(èr / アー)
- 3:三(sān / サン)
- 4:四(sì / スー)
- 5:五(wǔ / ウー)
- 6:六(liù / リィゥ)
- 7:七(qī / チー)
- 8:八(bā / バー)
- 9:九(jiǔ / ジゥ)
- 10:十(shí / シー)
11以降はシンプルな足し算でOK
また、11以降についてはシンプルな足し算で解決できます。ここも日本語と同じであり、例えば以下のようなイメージです。
- 日本語:11→(10+1)で「じゅういち」
- 中国語:11→(10+1)で「シーイー」
「イー、アー、サン、スー」と繰り返し声に出して覚えるのが重要なのが、まさにここに通じるということです。
中国独自の「ハンドサイン」を知る
中国では、片手で1から10までを表現する独特のジェスチャーがあります。日本では両手を使って10をカウントしますが、中国ではそうではないのです。
- 6:親指+小指を立てる
- 8:親指を立てる+人差し指を伸ばす
あくまでも「覚えて置くとちょっと便利」という内容なので、マメ知識としてインプットしておきましょう!
レストランなどで発音がうまく通じない場合は、ハンドサインを駆使すると便利です。
【中国語】ピンインは文法を読み解く便利アイテム

漢字をアルファベットで表記した「ピンイン」は、初心者が文法の例文を正しく読み、理解するための必須ツールです。
ピンイン習得が学習効率を劇的アップさせる
中国語学習の上で漢字そのものを覚える前に、ピンインという「発音記号」をマスターすることで、以下のようなメリットがあります。
四声(声調)は言葉のメロディ
中国語には「四声」と呼ばれる4つのトーン(音の上がり下がり)があります。
- 第一声:ā(高く長めの音)
- 第二声:á(高く短く上げる)
- 第三声:ǎ(低く下げる)
- 第四声:à(低く一気に下げる)
一声~四声に加えて「軽声」という、文字通り軽い声を出す合計5つが軸となります。パーツごとに覚えるのはもちろんですが、ルールはあくまでの脳の片隅に置きつつ、単語と一緒に発音をセットで覚えるのがコツです。
同じ音でもトーンが変われば全く別の意味になるため、文法以上に「正確なトーン」が意思疎通の鍵となります。
まとめ
こちらの記事では「中国語の文法」をテーマに、基本ルールや学習の優先順位について解説しました。最後に上から下までざっくり復習しておきましょう。
- 文法は英語と同様で「S+V+O」の語順が基本
- 「肯定・否定・疑問」の3パターンが基礎
- 数字は漢字が分かればざっくり理解できる
- ピンインは一声~四声+軽声がある
中国語は日本語と漢字を共有しているため、私たち日本人にとっては非常に親しみやすい言語です。
まずは今日、自分の好きな飲み物を「我喝〇〇」というパズルに当てはめてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

