中国語の資格について調べてみると、HSKや中国語検定といった名前が出てきますが、違いが分からず、どれを基準に考えればよいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
中国語の資格は、どれが良いかを単純に比べるのではなく、学習の目的や使う場面に合わせて考えることが大切です。
本記事では、HSKと中国語検定の違いや特徴を整理し、目的別にどのように考えればよいかを分かりやすくまとめました。
HSK6級、中国語検定2級を取得するまで継続して学習してきた経験をもと、これから中国語を学ぶ人が無理なく目標を立てられる考え方を紹介します。
- HSKと中国語検定の試験内容・目的・レベル体系の違いを比較解説
- 学習目的やキャリアに合わせた資格の選び方をフローチャートで紹介
- 段階的に自分に合う資格を見つける考え方の整理法を提案
HSKと中国語検定の違いを比較

HSKと中国語検定は、どちらも中国語力を測る資格ですが、まずはそれぞれがどのような試験なのかを整理し、違いを見ていきます。
HSKは中国政府が主催する世界共通の中国語試験
「漢語水平考試」の略称であるHSKは、世界各国で実施されており、国や地域を問わず共通の目安として利用されています。
試験は問題文や試験官からの指示も含めて中国語で行われ、1級から6級までの段階で評価されます。
毎月全国主要19都市を中心に試験が実施されており、日常的に使われる中国語を聞いたり読んだりして理解できるかといった点を中心に問われるのが特徴です。
中国語検定は日本を基準に設計された中国語能力の検定試験
中国語検定は、日本人学習者を主な対象とする中国語の能力検定試験です。
国内で長く実施されてきた試験で、中国語学習の到達度を段階的に確認する目安として利用されています。
試験は日本語による設問が中心となっており、準4級から1級までの段階で評価されます。
年3回全国各地で試験が行われており、語彙や文法など、中国語を知識としてどの程度理解しているかについて問われる点が特徴です。
HSKと中国語検定はどっちを選べばいいのか

HSKと中国語検定はどちらが良いのか、学ぶ目的や使う場面を整理することで自分に合う選択ができるようになります。
何をどう学びたいかを基準に資格を考える
中国語の資格は、学習の目的によって向き不向きが変わります。
たとえば、中国語を使う場面を意識しながら理解力を伸ばしたい場合は、日常的な表現に触れる機会が多いHSKが基準になりやすいでしょう。
一方で、語彙や文法を体系的に整理しながら学びたい場合は、中国語検定のように知識の理解度を確認できる試験が学習を進める際の基準になることもあります。
どちらが良いかではなく、自分が何を伸ばしたいのかを考えることが大切です。
段階的に考えをまとめると自分に合う資格が見えてくる
HSKと中国語検定、どちらを選ぼうか迷ったときは、次のようなステップで考えを整理してみてください。
このように分けて考えることで、どの資格が自分に合っているかを整理しやすくなります。
HSKと中国語検定の難易度はどう違うのか
HSKと中国語検定のレベル感として、次のように整理できます。
※単純に比較できるものではないため、筆者の感覚も踏まえたものです。
| 学習段階 | HSK | 中国語検定 | 出来ることの目安 |
|---|---|---|---|
| 入門〜初級 | 1〜2級 | 準4級〜4級 | あいさつ、簡単な自己紹介 |
| 初級〜中級 | 3〜4級 | 3級 | 日常会話や基本的なやり取り |
| 中級以上 | 5〜6級 | 2級以上 | 仕事や学習で中国語を使う |
試験のレベルより「今できること」を基準に考える
HSKと中国語検定は、試験の設計が異なるため、難しさの感じ方にも違いがあります。
HSKは、聞き取りや語順に慣れていないと点が伸びにくく、音声や文脈の中で中国語を理解する力が求められます。
中国語検定は、語彙や文法などの知識を問われるため、暗記や文法の理解が苦手だと難しく感じやすい試験です。
こうした違いを踏まえ、簡単な会話はできるので会話力を伸ばしたい場合はHSK3級を目標にするなど、今できることと照らし合わせて無理のない級を考えると、学習の方向性が定まりやすくなります。
HSKと比較した中国語検定のメリット・デメリット
HSKと中国語検定、日本人がイメージしやすいのはやはり中国語検定ではないでしょうか。このパートでは、中国語検定の特徴をHSKと比較しながら見ていきます。
中国語検定は、日本人学習者にとって理解しやすい
中国語検定は、日本語による設問や説明が中心となっており、日本人学習者にとって学習内容を整理しやすい点が特徴です。
語彙や文法を段階的に確認できるため、基礎から積み上げて学びたい人にとっては、学習の流れをつかみやすい試験といえます。中国語学習を始めたばかりの段階でも、今どこまで理解できているのかを把握しやすく、学習の目安として使われることもあります。
知識中心の学習に意識が向きやすい点には注意が必要
中国語検定を意識した学習を続けていると、語彙や文法といった知識の整理に意識が向きやすい点には注意が必要です。
文法問題や語彙の暗記は進んでも、実際の会話表現や自然な言い回しに触れる機会が少なくなることがあります。
知識を身につけること自体は大切ですが、使う場面を意識した学習も並行して取り入れることで、知識だけに偏らず、実際に使う力にも目を向けやすくなります。
日本ではHSKも中国語検定も使われている

HSKと中国語検定は、日本ではどちらも中国語力を示す資格として使われています。
ただし、学習や進学、就職など目的によって、その使われ方には違いがあります。
日本では中国語資格として広く認知されている
中国語検定は、日本で長く実施されてきたこともあり、日本では中国語資格としてイメージされやすい存在です。
また、以前はなじみが薄いと感じられることもあったHSKですが、近年は認知が広がり、中国語学習や仕事の場面でも目にする機会が増えています。
こうした背景から、現在ではHSKと中国語検定のどちらも、日本において中国語力を示す指標として使われています。
進学・留学・就職など目的に応じて使われ方が変わる
資格の使われ方は、目的によって異なります。
学生の場合は、HSKや中国語検定を学習到達度の確認や、進学・留学時の語学力の目安として使うケースが多いでしょう。社会人の場合、日本企業では中国語検定の級が理解されやすい一方、日本に進出している中国企業や中国関連の業務では、HSKのスコアを参考にされることが一般的です。
このように、どちらの資格も用途に応じて日本で使われています。
まとめ
今回は、HSKと中国語検定の違いについて、試験の特徴や難易度、目的別の使われ方という視点から整理しました。
押さえておきたいポイントは次の4点です。
・HSKは実用的な理解力を重視する中国政府公認の試験
・中国語検定は知識の整理に向いている日本基準の検定
・難しさの方向性が異なるため、今できることから目標級を考えることが大切
・日本ではどちらも学習や進学、就職など目的に応じて活用されている
HSKと中国語検定の違いを踏まえ、自分の学習目的に合った資格を選んでみてください。
なお、HSKはCCレッスン経由で受験すると受験料が割引になる制度もあります。

受験を検討している場合は、こうした制度も含めて確認してみてください。

